アマミノクロウサギの幼獣

　奄美大島には夜行性の動物が多く生息しています。その代表格として挙げられるアマミノクロウサギは、地球上で奄美大島と徳之島だけに分布しています。国の特別天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定され、環境省レッドリスト2020では絶滅危惧ⅠB類（EN）に選定されています。
　そんなアマミノクロウサギは、秋頃から繁殖行動がみられるようになり、12月頃から仔ウサギの姿が観察できるようになります。
　親ウサギよりも毛が灰色っぽく柔らかい感じがしていて、大きさも小型です。

　上記写真のように巣立ったばかりの仔ウサギの近くには、親ウサギが待機してることが多く、鳴き声で仔ウサギに危険を知らせます。仔ウサギは親ウサギの鳴き声を聞くと、すぐさまその方向へ移動することがほとんどです。

　この仔ウサギは、倒木の上でじっとしていました。

　こちらは別日に撮影したアマミノクロウサギです。

　仔ウサギは強い光に慣れていないため、ライトの光に驚いて動けなくなってしまうことがあります。そのような時は、最低限の撮影に留めて、すぐにその場を離れるように心がけています。
　ライトを照らすだけで動物にストレスを与えていることを忘れずに、基本的に数枚の撮影で済ませるようにしています。