尻尾が切れたアマミトゲネズミ
4月に入っても夜の森の気温は10℃をちょっと超える程度の寒い日が続いていました。
中旬になり、ようやく気温が高くなってきたように感じます。
とは言っても、昨年よりも夜の気温は低いです。
少し前まではなかなか見られなかったアマミトゲネズミ。
ここのところ、林道上で見かけることも増えてきました。
この個体は路上で発見し、すぐに側溝へと逃げていきました。

発見したときに「ん?尻尾が切れてる?」と思っていたのですが、しばらくは真正面を向いていてわからず。
ようやく私の前まで移動してくれたので、尻尾の状態を確認できました。

尻尾が切れているアマミトゲネズミはわりと見かけますが、こうやって写真を撮影したのは初めてでした。
同種他個体との争いや捕食者からの襲撃を回避するために切れたのかもしれませんね。
アマミトゲネズミは奄美大島だけに分布する固有種です。
そもそもトゲネズミの仲間は世界でたった3種。
アマミトゲネズミ(奄美大島)、トクノシマトゲネズミ(徳之島)、オキナワトゲネズミ(沖縄島)です。
見た目は「普通のネズミ」のように見えますが、特殊な性決定メカニズムやハブからの攻撃を避けるための行動など、私にとっては話題が盛りだくさんの動物です。いつか詳しくご紹介いたします。