一晩でネズミ3種!

 今年に入りフィールドワークに出る暇のない日々が続いていましたが、4月からは来島される方々の案内などが入り、生き物を観察・撮影する機会が増えてきました。

 今回は先月のとある晩の「ネズミデー」について。
 
 林道を走行して早々に現れたのは、奄美大島固有のアマミトゲネズミ。
 路上をピンポン玉のように飛び跳ねて横断していく個体や、斜面を駆け上がって葉の陰に隠れるものなど、1晩で20個体以上を観察することができました。

アマミトゲネズミ
アマミトゲネズミ

 観察はできても、なかなか撮影できないのがアマミトゲネズミ。
 しかし、最近は出現個体数が多いので、それなりに撮影できているような気がします。

 もともとは奄美大島にいなかったクマネズミ。今ではすっかり定着していて、ハブの主食でもあります。
 アマミトゲネズミと同所的に生息しているのが気になっています。
 しばらくの間、両種の個体数の変動を見守ってみようと思います。

クマネズミ
クマネズミ

 アマミトゲネズミとクマネズミは、それなりに見た目が似ています。
 しっぽが太くて長く、胴長に見えるのはクマネズミ。
 しっぽが細長く、体が丸っこいのはアマミトゲネズミ。
 そのほかにも識別点はいくつかあります。
 たとえ短い観察時間であっても、ほとんどのケースで見分けられるようになってきました。

 この晩、最後に観察できたのはケナガネズミ。
 アマミトゲネズミに負けず劣らず、この個体はぴょんぴょんと飛び跳ねる行動をとっていました。
 幼獣や若い個体では、この行動がよく見られます。

ケナガネズミ
ケナガネズミ

 私が奄美大島へ戻ってきた8年前、ケナガネズミは安定的に観察できる状況(先日は名瀬市街地周辺で死骸を拾いました!さすがに驚く場所でした!)でしたが、アマミトゲネズミはそうでもありませんでした。
 しかし、今では夜の森へ出かける度に、ケナガネズミとアマミトゲネズミはかなりの高確率で出会える生き物になってきていて、嬉しい限りです。

 さぁ!今晩もお世話になっている方と夜の森へ行ってきます!

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