人工物を利用するケナガネズミ
夜の森でケナガネズミを撮影しました。
ケナガネズミは国の天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定され、環境省レッドリスト2020では絶滅危惧ⅠB類(EN)に選定されています。
主に樹上で活動する夜行性動物で、日本のネズミの仲間では最大で、頭から尾の付け根までの長さは22~33センチほどに及びます。
先日は親子を観察しましたが、昨晩は成獣だけしか発見することはできませんでした。
主に樹上で活動すると先述しましたが、山の中にある様々な人工物も利用します。
奄美大島では、電線を移動するケナガネズミを見かける機会が非常に多いです。
速いスピードで移動する個体もいれば、恐る恐る進む個体もいます。
昨晩撮影したこの個体は、電線を歩き慣れている個体のようで、素早く移動していました。
これまでに壁を登るものやガードレールの上を歩くものを見たことがあります。
写真では欄干の下にいますが、橋の欄干を歩く個体を観察したこともあります。
近年、奄美大島ではケナガネズミが観察しやすく、丁寧に散策すれば高確率で発見することができるようになってきています。今回は人工物を利用するケナガネズミを紹介しましたが、次回は違った切り口から紹介したいと思います。