冬期に観察できるカモ類
秋から冬にかけて、奄美大島で越冬する多くの冬鳥が渡ってきます。
シギ科・チドリ科・カモ科などの種類が多く、毎年やってくる種もいれば、年によって渡ってくるものもいます。今回は、この冬に撮影した毎年定番のカモを紹介します。
奄美大島中部の川沿いでヒドリガモのオスとメスを撮影しました。毎年、多くの個体が渡ってくるわけではありませんが、他のカモ類が少ない河川沿いなどでよく見かけます。写真手前がオス、奥に写っているのがメスです。オスは頭部から頚部にかけてこげ茶色、頭頂部はベージュ色で、メスは全体が褐色です。
数日前にはハシビロガモを撮影しました。クチバシは黒くて幅が広く、オスの頭部は緑色もしくは青紫色です。メスは褐色で、斑模様があります。また、虹彩の色からも雌雄の識別ができ、オスは黄色、メスは茶褐色です。
また、今年はコガモの渡来数が非常に多く、大きな群れで行動しています。警戒心が抜群に強く、ほとんど撮影することができません。名前のとおり小型で、大きさは35~40センチほど、日本最小のカモです。オスは頭部から頚部にかけて茶色、眼のまわりが濃い緑色であることが特徴です。
その他にも、年間を通して観察できるカルガモや先日紹介した迷鳥の亜種ヒシクイが渡来しています。多くのカモ類が渡ってくる年もあり、昨年はオナガガモ、シマアジ、アカツクシガモなどが記録されました。春の渡りが始まる頃には、様々な種のカモの仲間が渡ってくることでしょう。