オオシマトカゲ
息子と遊びに行った公園で何度も見かけたオオシマトカゲ。
しばらく遊具で遊んだ後に、家族で観察会をしました。
ベンチで待っていると、あちらこちらから成体と幼体が出てきました。
息子が近づきたがるため、撮影できたのは幼体のみでした。
しっぽが薄い青色を帯びるオオシマトカゲの幼体。
学校で観察できる身近な生き物として、子どもたちの出前授業で紹介するときは、どの学校でも決まって「ニジイロトカゲ」という回答が返ってきます。幼体だけで言えば、確かにその方がわかりやすいですね。
オオシマトカゲは成長するにつれてしっぽの色は薄れていき、成体は体と同じ色になっています。
オオシマトカゲに似ている種として、バーバートカゲがいます。
こちらは幼体のときのしっぽの色は、濃い青色です。
こちらも成長するにつれてしっぽの色は薄くなりますが、成体になっても青色は少し残るとされています。
しかし、成体であっても、しっぽの色が体色と同じにしか見えない個体を見たことがあります。
これらの2種は、標高が高くなるにつれて、オオシマトカゲよりもバーバートカゲを見かける傾向が強くなります。
これは奄美大島に先にすみついたバーバートカゲが、後からすみついたオオシマトカゲに山地へと追いやられた結果だと考えられています。
ちなみに両種とも比較的観察頻度は高い生き物ですが、環境省レッドリスト2020ではオオシマトカゲが準絶滅危惧種、バーバートカゲは絶滅危惧Ⅱ類に選定されています。バーバートカゲは鹿児島県の希少野生動植物種に指定されているため、捕獲は禁じられています。