冬に観察できる色とりどりの実

 奄美大島には、維管束植物とシダ植物をあわせて、約1,500種の植物が生育しています。
 冬は、多くの植物の実が観察できる時期なので、今見れる代表的なものを紹介します。

 オレンジ色の実のセンリョウ、赤色の実のマンリョウが最盛期を迎えます。
 両種は実の色だけでなく、実のつき方(センリョウは上向き、マンリョウは下向き)や葉(センリョウはギザギザ、マンリョウはギザギザではない)などの特徴から、識別することができます。これらは両種とも、正月飾りなどに利用されます。

センリョウ
センリョウ
マンリョウ
マンリョウ

 青色の実をつけるのはルリミノキの仲間。
 林道沿いなどに生えるのは、多くの場合リュウキュウルリミノキですが、マルバルリミノキも比較的見かける機会が多いです。
 秋ごろに白い花を咲かせますが、同じ株でも花と実が混在することがよくあります。

リュウキュウルリミノキ
リュウキュウルリミノキ
マルバルリミノキ
マルバルリミノキ

 オオムラサキシキブやオオシマムラサキは、紫色の実をつけます。
 オオムラサキシキブは平地から山地の幅広い環境でみられるのに対し、オオシマムラサキは比較的標高の高い山地に生育します。

オオムラサキシキブ
オオムラサキシキブ
オオシマムラサキ
オオシマムラサキ

 この時期に林道を走行していると、時折視界に入ってくるのが黄色い実をつけるリュウキュウマメガキです。結実する頃に落葉するので、黄色の実が際立ちます。熟した実は、食べることもできるようです。

リュウキュウマメガキ
リュウキュウマメガキ

 最後は白色の実をつけるシラタマカズラ。
 平地から山地の幅広い環境に生育し、秋頃から白くて丸い実を多数つけます。

シラタマカズラ
シラタマカズラ

 奄美大島の冬は晴れる日が少なく、曇りもしくは雨の日が多いです。
 今年は特に天気がすぐれませんが、色とりどりの実を見つけると、心が癒やされ、明るい気分になります。
 今回紹介できなかったものについては、どこかのタイミングで「冬にみられる赤い実シリーズ」として紹介したいと思います。

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冬に観察できる色とりどりの実” に対して2件のコメントがあります。

  1. 野元 美穂 より:

    毎日楽しみに読ませて頂いております。
    詳しい解説とともに画像も豊富でより一層自然に興味を持てます。
    センリョウと、マンリョウの見分け方がいつもわからなくなってしまいますが、色でも見分けられるんですね。
    すぐにでも、散策したくなりました。

    1. TH より:

      ありがとうございます!
      出来る限り専門用語を使わずに、誰が読んでもわかる内容になるよう心がけています♪センリョウとマンリョウは、葉の特徴を覚えていると、花が咲いていなくてもわかりますよ♪

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